小沢健二「うさぎ!」を読む会のブログ

小沢健二さんの「うさぎ!」を読む会in埼玉の記録です。

『うさぎ!』第1話の感想

   今、私たちの暮らしているこの国の生活と人々の精神は筆者が「灰色」と表現する、お金を、大きくすることが美徳という概念にすっかり支配され、「灰色」の思い通りにしていかなければ一日たりとも生活が立ち行かないほどです。それは、誰もがどこか心や体を病んだ代償として手に入れている生活です。本当に今、私たちは幸せなのでしょうか?、本当に豊かなのでしょうか?
 ここに登場する、心の専門家の話、精神安定剤の話、ホテルの話、若者の話、工場の労働者の話、水の話、どれをとっても毎日の私たちの日常生活の中に当てはまる具体例をいくつでも挙げられる話です。でもほどんどの人々がそれを不思議とも、変とも気づかず流されて暮らしています。そこに小沢君が警鐘を鳴らすべく、誰にでも分かるやさしい言葉で、しかも「子どもと昔話」という季刊誌に違和感なく掲載できるように「昔むかし、あるところに、沼の原という町がありました…」という語り口で始まる書き物を連載し始めたのです。昔話が時代を超えて人から人へ語り伝えられていくように、この『うさぎ!』というお話も口伝えで語り継がれていって欲しいという小沢君の願い込められているのでしょう。大げさに言えば『うさぎ!』 連載は小沢君の「世直し」活動の一つだと思います。最近のメディアでの発言にもこの『うさぎ!』 に通じる一貫した「世直し」活動と思われる言葉が読み取れます。それは、「間違いに気づいたら勇気を持って正していこう」「言葉を使って世の中を変えていこう」、、、。特に若い世代へこれらの重大な「世直し」メッセージを伝え、繋げていくため、大衆受けする音楽を引っさげて活動を再開したのではと私なりに勝手に解釈しています。これらの「世直し」メッセージがわが国の隅々まで浸透するには相当の時間とエネルギーが必要です。その活動の微々たる一助になるべく 細々とでも『うさぎ!』を読む会を続けていけたらと思っています。